とかげ/灰原薬 感想
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2009/06/20 01:56:57
2009/06/20 01:56:57
![]() | とかげ 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス) (2006/07/25) 灰原 薬 |
粗筋:寺の少年忍武(しのぶ)は、幼馴染である夕佳(ゆうか)の葬儀の夜、夕佳の遺体が動き出したのを目撃する。その肉体には、不死の魂「とかげ」が宿っていた。
感想:永遠に死に続け、生き続ける呪いをかけられた死霊「とかげ」。「とかげ」は永い生を終わらせるため、呪いをかけた相手を探し求める・・・。
設定が設定なので、TS的なコメディ要素はあまりありません。体や顔つきは色っぽいのに、中身は柄が悪く兇暴というのは、ギャップがあって良かったです。
また肉体の縁者である忍武の力を借りることで、男性の体(とかげ本来の姿ではなく、夕佳の肉体が男体化した姿)になり本来の力を使うことができます。ただ作品中2回しか男にならなかったので、こちらを目当てに買うことはお勧めできません。
神を喰らって永遠に生き続ける呪いを受けた「とかげ」と、彼に力を与える「依(より)」・忍武。そしてとかげを消滅させようとする国家機関特殊対策災害本部が絡んでくる現代が舞台の伝奇作品です。
伝奇作品としては面白いと思います。不死の負の側面を描く暗いストーリーですが、凶暴な性格なのに面倒見のいいとかげ、ノリのいい和尚と坊主、Sで百合な対策本部部長と重くなり過ぎないのも良かったです。
とかげが腹を貫かれたり、腕を切り落とされたりする、グロテスクな描写もありますが、さっぱりした絵柄の為かあまりきつい印象はありません。
ただ、絵は雰囲気があって良いのですが、少し読みづらかったです。話もわかりづらいところがあったのが気になりました。
憑依もの、和風伝奇作品が好きな人にお勧めです。
同作者の別作品「戦国BASARA2」の感想も書いています。戦国BASARA2 感想
TS等の要素はありません。