赤松健、絶版漫画を無料公開する株式会社Jコミを設立(漫画雑記)
admin≫
2010/11/18 20:20:33
2010/11/18 20:20:33
赤松健、絶版マンガを無料公開「ラブひな」をテスト配信
コミックナタリーで面白そうなニュースを発見しました。
週刊少年マガジン(講談社)にて「魔法先生ネギま!」を連載中の赤松健が、株式会社Jコミを設立。
出口竜正らマンガ家仲間と協力し、絶版マンガをインターネット上で無料公開するサービス「Jコミ」をスタートさせる。
「Jコミ」は、スキャンされたマンガがネット上で違法公開されている現状を何とか変えられないかと赤松が考案したサービス。
絶版となっているマンガを作者の許諾を得て広告付きで無料公開し、その広告料を作者に還元する。
β版公開は11月26日。現在は(株)Jコミの中の人という赤松健のブログで詳細が読めます。
(株)Jコミの中の人:http://d.hatena.ne.jp/KenAkamatsu/
で、このブログがとにかく面白いのです!!
といっても内容が笑えるとか萌えイラスト多量とかでありません。
Jコミスタートの理由、現在の絶版漫画事情、電子書籍の著作権の問題etcetc・・・。
これってどうなの?という漫画界の現状が分かりやすく紹介されています。
私が特に面白かったのは
(2) 今ある「電子マンガ」の問題点というところ。
電子書籍というと、普通はDRMというのがかかっています。
電子書籍にDRMがかかっていると、友だちに「これ面白いから読んでみろよ!」とコピーしてあげることができません。*1
買った電子書籍は、基本的にそのパソコン(または電子ブックリーダ)の中にしか入っていないので、パソコンを買い換えたら、電子書籍も再び買い直さなければいけません。*2
・・・それって、せっかくお金を出して電子書籍を買ったのに、ひどくないですか?
■ 検閲が厳しいぞ
何か、今ある電子ブックリーダの会社(特に海外の)って、かなり検閲が厳しいんですよ。
ちょっとくらいオッパイ見えてたからって、いいじゃないですか。
別に成人向けマンガじゃなくて、一般商業誌に載っている作品なんですよ!
・・・これって、ちょっと「文化とか価値観に対する侵略」っぽくないですか?!(笑)
「こういうのはOK」「こういうのはダメ」って、一般企業の価値観で勝手に決められてしまうのです。作り手側から見ると、これは結構問題かと。(しかも、拒否した理由を説明しなくていいのだそうです。)
せめて、成人向けではない「一般商業誌」に載ってた漫画は、問答無用で全部OKにして欲しいですよね。
■ 不本意(?)な読まれ方
携帯電話(ガラケー)のマンガビュワーでは、一コマごとにバラして、マンガを読むシステムが一般的なのです。
しかし、我々漫画家は、結構「見開き」や「めくり」のインパクトを考えて描いてたりすることも多かったりします。
一コマごとにマンガ読まれてもちょっと・・・・まあ、不本意とはまでは言いませんが、100%納得のいく手法とは言えないでしょう。
やっぱモバイルでも1ページごと、パソコンなら2ページの見開き単位で読んで欲しい!(ちょこちょこ略していますので、気になる方はブログでご確認ください)
私は携帯漫画もよく読むのですが、感じるのは成人漫画でなくても性描写の修正が酷いということ(といっても利用しているアプリ「booksurfing」は日本企業のソフトらしいのですが)。
そして漫画はやっぱり本に限る!!ということだったりします
内容は変わらないですし、コマを拡大してみせるなど工夫も凝らされてはいるのですが、一コマ一コマ区切られると「漫画」としての内容がつかみづらいですし、見開き、ページ跨ぎの表現がなのも寂しいです。
そして最大の問題は、会社がなくなったり携帯を変えると、折角購入したのにもう見られないと言うことです。
私の場合はゲームですが、以前使用していたPCが壊れてしまい、過去購入したソフトが使えなくなってしまったということがありました。
もう一つ面白かっのは単行本にならなかったマンガを救え!という話。
この「Jコミ」のニュースを聞いて、初めに思いついたのは絶版した単行本が無料化ということでした。
しかしこの「Jコミ」がスタートされた場合、公開されるのはそれだけではないらしい?
出口「それが、残念ながら単行本にならなかったんですよ。」
■赤松「ええ~っ!?」
出口「ならなかったんです。2巻分くらいはあったんですが。」
■赤松「う~む・・・結構あるらしいですねぇ。最近はかなりの大手でも、”連載したけど単行本にならなかった”っていう話をかなり聞きますよ。単行本にならないと、漫画家はほぼ赤字確定ですよね。」
(中略)
出口「できれば、”読み切り作品”も。昔、1980年頃のジャンプで、『ぼくたちの戦線』*2っていう短期集中連載の漫画がありまして、これはページ数が足りなくて、単行本になっていないらしいんです。私、この作品かなり好きで印象に残っていたのですが、最近になって当時のジャンプをオークションで競り落とす事を思いつき、5週分、何とか全ページを揃えました。」
■赤松「確かに、私にも読みたい読み切り作品がいっぱいある! あと『マッハSOS』の7巻目以降だって、単行本化されてないみたいだし。」
絶版単行本だけでなく、そもそも単行本にならなかった漫画に読みきり作品、途中消滅、単行本未収録まで掲載されてしまうとはっっっ!!
好きな読みきりが載っている単行本を捨ててしまった。番外編が単行本に収録されなかった。
連載だから普通に2巻に載るだろと思ったら雑誌自体が消滅したという体験は漫画雑誌を買っている人なら、必ずあるはず。これは楽しみすぎる!!
それから私が好きな「TSF」やら「アンドロイド」やら「女装(これは最近連載も多いですが)」やらは、読みきり一発ネタで使われることも多いので、そんな読みきり達を発掘するのも面白そうです。
ところで私が単行本未収録で思い出したのは「ヤニーズ」でした。単行本が出ないならまだありえますが、
「ヤニーズ」の場合は本当に酷すぎました・・・。
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出口竜正らマンガ家仲間と協力し、絶版マンガをインターネット上で無料公開するサービス「Jコミ」をスタートさせる。
「Jコミ」は、スキャンされたマンガがネット上で違法公開されている現状を何とか変えられないかと赤松が考案したサービス。
絶版となっているマンガを作者の許諾を得て広告付きで無料公開し、その広告料を作者に還元する。
β版公開は11月26日。現在は(株)Jコミの中の人という赤松健のブログで詳細が読めます。
(株)Jコミの中の人:http://d.hatena.ne.jp/KenAkamatsu/
で、このブログがとにかく面白いのです!!
といっても内容が笑えるとか萌えイラスト多量とかでありません。
Jコミスタートの理由、現在の絶版漫画事情、電子書籍の著作権の問題etcetc・・・。
これってどうなの?という漫画界の現状が分かりやすく紹介されています。
私が特に面白かったのは
(2) 今ある「電子マンガ」の問題点というところ。
電子書籍というと、普通はDRMというのがかかっています。
電子書籍にDRMがかかっていると、友だちに「これ面白いから読んでみろよ!」とコピーしてあげることができません。*1
買った電子書籍は、基本的にそのパソコン(または電子ブックリーダ)の中にしか入っていないので、パソコンを買い換えたら、電子書籍も再び買い直さなければいけません。*2
・・・それって、せっかくお金を出して電子書籍を買ったのに、ひどくないですか?
■ 検閲が厳しいぞ
何か、今ある電子ブックリーダの会社(特に海外の)って、かなり検閲が厳しいんですよ。
ちょっとくらいオッパイ見えてたからって、いいじゃないですか。
別に成人向けマンガじゃなくて、一般商業誌に載っている作品なんですよ!
・・・これって、ちょっと「文化とか価値観に対する侵略」っぽくないですか?!(笑)
「こういうのはOK」「こういうのはダメ」って、一般企業の価値観で勝手に決められてしまうのです。作り手側から見ると、これは結構問題かと。(しかも、拒否した理由を説明しなくていいのだそうです。)
せめて、成人向けではない「一般商業誌」に載ってた漫画は、問答無用で全部OKにして欲しいですよね。
■ 不本意(?)な読まれ方
携帯電話(ガラケー)のマンガビュワーでは、一コマごとにバラして、マンガを読むシステムが一般的なのです。
しかし、我々漫画家は、結構「見開き」や「めくり」のインパクトを考えて描いてたりすることも多かったりします。
一コマごとにマンガ読まれてもちょっと・・・・まあ、不本意とはまでは言いませんが、100%納得のいく手法とは言えないでしょう。
やっぱモバイルでも1ページごと、パソコンなら2ページの見開き単位で読んで欲しい!(ちょこちょこ略していますので、気になる方はブログでご確認ください)
私は携帯漫画もよく読むのですが、感じるのは成人漫画でなくても性描写の修正が酷いということ(といっても利用しているアプリ「booksurfing」は日本企業のソフトらしいのですが)。
そして漫画はやっぱり本に限る!!ということだったりします
内容は変わらないですし、コマを拡大してみせるなど工夫も凝らされてはいるのですが、一コマ一コマ区切られると「漫画」としての内容がつかみづらいですし、見開き、ページ跨ぎの表現がなのも寂しいです。
そして最大の問題は、会社がなくなったり携帯を変えると、折角購入したのにもう見られないと言うことです。
私の場合はゲームですが、以前使用していたPCが壊れてしまい、過去購入したソフトが使えなくなってしまったということがありました。
もう一つ面白かっのは単行本にならなかったマンガを救え!という話。
この「Jコミ」のニュースを聞いて、初めに思いついたのは絶版した単行本が無料化ということでした。
しかしこの「Jコミ」がスタートされた場合、公開されるのはそれだけではないらしい?
出口「それが、残念ながら単行本にならなかったんですよ。」
■赤松「ええ~っ!?」
出口「ならなかったんです。2巻分くらいはあったんですが。」
■赤松「う~む・・・結構あるらしいですねぇ。最近はかなりの大手でも、”連載したけど単行本にならなかった”っていう話をかなり聞きますよ。単行本にならないと、漫画家はほぼ赤字確定ですよね。」
(中略)
出口「できれば、”読み切り作品”も。昔、1980年頃のジャンプで、『ぼくたちの戦線』*2っていう短期集中連載の漫画がありまして、これはページ数が足りなくて、単行本になっていないらしいんです。私、この作品かなり好きで印象に残っていたのですが、最近になって当時のジャンプをオークションで競り落とす事を思いつき、5週分、何とか全ページを揃えました。」
■赤松「確かに、私にも読みたい読み切り作品がいっぱいある! あと『マッハSOS』の7巻目以降だって、単行本化されてないみたいだし。」
絶版単行本だけでなく、そもそも単行本にならなかった漫画に読みきり作品、途中消滅、単行本未収録まで掲載されてしまうとはっっっ!!
好きな読みきりが載っている単行本を捨ててしまった。番外編が単行本に収録されなかった。
連載だから普通に2巻に載るだろと思ったら雑誌自体が消滅したという体験は漫画雑誌を買っている人なら、必ずあるはず。これは楽しみすぎる!!
それから私が好きな「TSF」やら「アンドロイド」やら「女装(これは最近連載も多いですが)」やらは、読みきり一発ネタで使われることも多いので、そんな読みきり達を発掘するのも面白そうです。
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