JIUJIU-獣従-(3)/トビナトウヤ 感想
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2010/10/25 22:35:25
2010/10/25 22:35:25
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2匹の獣従・幸と夕昏と暮らす「闇狩」一族の次期当主・崇方!
絆を深め合ってきた3人だが、当主会に出席するため八王子家にやって来た、崇方の元許嫁・猫実実可と現許嫁・白鳥清十郎に、夕昏の心は揺れて!?
さらに始まった当主会では、雪が夕昏に牙を剥いて……!?(白泉社粗筋より)
「親子であり兄弟であり親友でありペットであり家臣であり、そして、そのどれでもない。それが"獣従"――」(推薦帯)
ちなみに推薦帯は特撮の脚本家・小林靖子さんでした。繋がりあるよーなないよーな。
というわけで、獣人主従伝奇コメディJIUJIU第3巻発売です。
半獣半人の獣人2匹を従えて、闇に潜む怪物を狩る「闇狩(ハンター)」の跡取り・崇方(たかみち)。
幼い頃に最愛の兄を亡くし、その特殊な環境から心を閉ざしてしまった崇方は、幼い雪と夕昏2人と暮らすうち、次第に心を開いていきます。
これまでの話は、化け物との血まみれバトルはあるものの、人ではない存在である雪と夕昏と、少年風少女・崇方の不思議な繋がりが描かれたコミカルで優しい物語でした。
が、この3巻は完全にシリアスの長編ストーリー。
3巻収録の第1話から、闇狩の一族のお家騒動と崇方の兄・崇幸の死というシリアスストーリーが展開します。
2巻に登場した百合っ娘精霊や、イロモノ吸血鬼といったネタキャラクターも登場せず、人と獣人VS怪物が描かれた物語から、胡散臭い一族達と腹の中を探り合う「人」対「人」という物語に突入しました。
怪物と闘う女子高生崇方と、彼女を慕う雪と夕昏。
次第に恋心に近いものを抱え初めながら、家族の絆を深めていく1人と2匹という物語は、毒舌凶暴な崇方の元許嫁・猫実実可+鎌鼬と化け狐の混血(なのに容姿は猫)のシロと、誠実実直を絵にしたような現許嫁の白鳥清十郎+烏天狗の男好き漣の登場で一転します。
化け物を従え化け物と闘う「獣従」という仕組みを否定する者の存在、雪と夕昏から崇方を奪う「婚約者」の登場、そして崇幸の死・・・。
ただ、設定や展開は暗くはあるのですが、バトルやアクションが多く、主人公の思考もさっぱりしているためか、あまり重たい気分にはならず、逆に一気に読み通してしまいました。
そして本作のメインヒロイン・夕昏も可愛かったです。
外見はクールなイケメンなのに、やたらと空回りしては逃亡する夕昏。
主人公が無駄に男前なこともあって、余計に可愛く見えました。
新しく登場したキャラクター達は誰もが何かを隠していて、3巻だけでも二転三転していきます。
獣人である「烏天狗」・漣、妖怪の混血である猫の「シロ」にもまだまだ裏がありそうな雰囲気で終わります。
キャラクターが増えたこともあって、一読ではよくわからない描写もありましたが、キャラも展開も、そして何より獣人と人間の関係性が面白く、続きが気になる作品でした。
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