國崎出雲の事情(2)/ひらかわあや 感想
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2010/07/19 23:59:23
2010/07/19 23:59:23
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その美少年、秘め事アリ。男の娘歌舞伎奮闘記!!
歌舞伎一家の出身・國崎出雲は親の事情からやむなく、歌舞伎の世界に復帰することになった。
男らしく生きたいと思う出雲だが、舞台の上では女形。美少年から美少女へ…より女らしくさせられてしまう出雲。しかも、共演の歌舞伎役者たちもクセ者揃い!
校内でのプリンス歌舞伎役者・栂敷紗英を演目で圧倒した出雲だったが、今度の共演者は子役一筋の「どう見ても子供」な同い年の源玄衛。玄衛は子役から大人の役へのステップアップを恐れ、出雲との共演をかたくなに拒む。出雲は玄衛を変心させることができるか!!?
家の事情で強制的に歌舞伎の女形をさせられる美少年・國崎出雲の女装コメディー。
あくまで演技で女の姿をする「女形」の少年・出雲。読む前は舞台でするだけなら女装漫画としては微妙か?と思っていたのですが、実は私服での女装もかなり多いです。
1巻も女装はしていましたが、2巻ではスカートを履いて男(ただし見た目はショタ)とデート、女装してミスコン出場、女の子としての品格を得るために女の子の振りをして登校とボリュームアップ。カバー裏も女装でのサービスショットです。可愛い。
女形にはない「男」という正体を隠しての女装もあり、純粋に女装ものが好きな人にもお勧めです。
外見は美少女なのに、男前で負けず嫌いで兇暴な出雲も可愛いですが、周囲の登場人物もいい味を出しています。
1巻から登場している出雲を女の子と信じている勘違いイケメン紗英、腹黒ショタの玄衛。出雲を溺愛している変態親父。そして2巻から登場する美少年フェチの生徒指導教師粂寺(女)。
ちなみにもともと影の薄かった幼なじみは、ほとんど解説要員と化しています。もう一人いる根っからの女装好き女形の皇加賀斗の出番が減ってしまったのは残念でした(少ないながらも女装姿は披露してくれていますが)。
出雲と紗英、玄衛のドタバタがメインのコメディですが、出雲たちを敵しする校長とのバトルに、歌舞伎(今回は『鎌倉三第記』と『三人吉三』)の特訓と真面目なシーンもあります。
気丈で美しい姫を演じる『鎌倉三第記』も女形役者の男を演じる(ややこしい)『三人吉三』もどちらも格好良く可愛くて良かったです。
歌舞伎の部分はストーリーの粗筋に加え要所要所に注意書きや説明が入っているので分からない人でも安心して読むことが出来ます。反面、濃い歌舞伎ものが読みたい人には不向きかと思います。
個人的にはがっつり歌舞伎ものにならず、女装萌えと学園コメディ、少しの熱血友情ものがバランスよく、設定の割にどんな人でも楽しめる作品だと思いました。
最後に編集部からのコメントを転載。
男の中の男を目指しながらも、向かう先は女の中の女。歌舞伎の世界に戻されてしまった美少年・出雲、困惑と恥じらい、女装、時折のコスプレな日々が待っています。
週刊少年サンデーで特大人気連載中の本作、出雲の魅力をたくさんの方に知って欲しいです!
なんだか偏ってる気がする。
既刊感想 : 1巻 / 3巻 / 4巻 / 5巻 / 6巻 / 7巻 / 7巻限定版ドラマCD感想
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