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MW(ムウ)/手塚治虫 感想 

WikipediaにCategory:女装漫画という項目があるのですが、
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E5%A5%B3%E8%A3%85%E6%BC%AB%E7%94%BB
・MW (漫画) 
『MW』て女装漫画だっけ・・・?

とはいえwikiさんも女装漫画だと言っていますし、個人的に大好きな作品でもあるので紹介したいと思います。

MW(ムウ) (1) (小学館文庫)MW(ムウ) (1) (小学館文庫)
(1995/02)
手塚 治虫

商品詳細を見る

MW:手塚治虫
全2巻(コミック文庫版)。ビッグコミック連載。
女装/BL

粗筋
15年前のある孤島で毒ガス流出事件が起こった。身代金目的で非行少年グループに洞窟に連れ込まれていた結城美知夫少年と、見張りで残っていた賀来巌を除き、その島の生物は全滅した。凄惨な光景を目の当たりにした賀来は神に救いを求め神父となった。しかし幼い体を毒ガス『MW』に犯された美知夫の心からは、良心も道徳心も消えてしまった。美知夫に大切な人間を傷つけられ罪に手を染めながらも彼を止めようとする賀来と、ある目的の為に殺人を繰り返す美知夫のピカレスクストーリー。

感想
結城は男性である賀来と性交を繰り返し、犯罪時に女装して犯行を行う、男娼的行為など、性別というものに関して、とても自由な存在として描かれています。タイトルのMWからして毒ガスの名前であるとともに男性(MAN)と女性(WOMAN)を合わせたものでもあるので、結城が性を超越した存在であると示しているとも考えられます。
実際に女装することは決して多くはありませんが、女装(=性を超えた超人てきな存在になること)が重要なファクターとなっていることは確かです。

内容についてですが、非常に過激な作品です。男性同士の性描写があることは先にも書きましたが、他にも女性同士、レイプ、獣姦、小学生とのセックスなどがあります。犯罪でも9ページ目で幼児が絞殺されるの皮切りに、性行為中に女性を殺害、兄を助けようとした弟が爆殺されバラバラになる、残虐な暴行の上殺害といったことが描かれています。

では、何でこの本が魅力的かというと、刺激があるということはもちろんあるんですが、メッセージ性がとても高い本なんです。結城が狂った背景にある毒ガス流出は、よその国のガス兵器が漏れたためなのですが、それを日本の政治家が隠蔽し、死体も全て埋められてしまいます。
人を一人殺すということは恐ろしいことです。結城はただの狂った「悪」の殺人者です。
では、大量破壊兵器によって人を殺すことはどうなんでしょうか?不幸な事故で人間がわけもわからないまま死んだのは誰が悪いのでしょう?死も生も「なかったこと」にした人間は?そして死も生も「なかったこと」にされた人間は?

余談ですが、MWは始め少年誌で連載するはずだったのですが、内容が少年向けでなく止められたそうです。それで少年向きに内容を改定したものがサンデーで連載されました。
タイトルは『バンパイヤ』。心やさしい獣人が主役ではありますが、もう一人の主役として、己のために生きる人間が登場し、「悪」とは何かを問いかけてきます。
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