宝皇学園Misora組(全4巻)/亜樹新 感想
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2010/05/13 21:24:23
2010/05/13 21:24:23
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女の子にしか興味がない女子高生・冴葉啓が、入学してしまったのは、超名門セレブ男子校!!!卒業までの3年間、美男子の園で、女であることを隠して過ごさなければならなくなった彼女の運命は――!? (BLADE公式粗筋より)
男嫌いの女の子が、性癖を矯正したい母の陰謀で全寮制のセレブ男子校に入学させられるギャグマンガ。
男装した女の子が全寮制男子校に、というのは逆ハーレム設定ならありがちネタですが、この漫画は逆ハーレムとはほど遠いです。
主人公・冴葉啓(表紙紫髪)は病気レベルの女好き。男に触れると鳥肌どころかゲロを吐くので、ついたあだ名がゲロ王子。
しかも馬鹿なので一人称が「あたし」になることも多いですが、見た目が男なのでオカマとしか認識されません。
同室で諸悪の根源のドS美少年(表紙金髪の子)・唯や啓を(暗殺的な意味で)狙う双子が無駄に可愛いので、余計に男に見えてしまいます。
思考も「女の子といちゃいちゃしたい!!」という欲望・妄想だらけ。
本人に"男らしく"という意識が無いのに、周囲に(たとえ胸を触られても下着を見られても○○落としても)全くばれないのが悲惨です。
また2巻でコス好きのキャラが保険医コス、3巻カバー下で唯と啓がそれぞれ女体化・男体化しています。
ストーリーは1・2巻は唯のストーカーのM男、啓を狙う暗器使いの双子ショタ、コスプレ好きのハーフ、カメコ執事(姓が執で名前が事)等が暴れる啓の受難コメディ。
3巻はドSな唯の過去と啓を退学させようと画策する理事長の、若干シリアスよりな展開です。
展開・ラストだけなら1巻あらすじで想像がつくものなのですが、まさかの啓の成長の方向性にはびっくりしました。
ストーリーから溢れる暗い靄にある、どこまでも馬鹿な啓の真っ直ぐさ・純粋さが、とても暖かかったです。
1、2巻はギャグ漫画として、3巻以降はストーリー漫画として、おすすめの男装漫画でした。
ただ啓はかなり男らしいので、可愛い男装ヒロインに萌えたい方にはあまりお勧めできません。
むしろ啓はヒーローで、別の男の子が性格もストーリーも外見も普通にヒロインになっています。
主人公の思考が非常に特殊な男装漫画ですが、馬鹿で明るい男装っ子や男装コメディが好きな方にはお勧めです。
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