低俗霊MONOPHOBIA(1)/刻夜セイゴ 感想
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2010/04/08 23:18:28
2010/04/08 23:18:28
![]() | 低俗霊MONOPHOBIA (1) (角川コミックス・エース 273-1) (2010/04/03) 刻夜 セイゴ 商品詳細を見る |
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霊がみえる女子高生、逢月舞入夏(ほうづき まいか)。彼女の身体には、生まれる前に死んだ双子の兄・舞入冬(まいと)の心が同居していた。
二人で一人、一人で二人のヒロインの前に、失踪した女生徒、校内でナイフを振るった少年の事件が立ちはだかる・・・・・・。
大ヒットホラー「低俗霊シリーズ」開幕!! (裏表紙粗筋より)
奥瀬サキ原作の「低俗霊シリーズ」最新シリーズ、『低俗霊MONOPHOBIA』が、双子の兄妹の精神同居ものでした。
シリーズものではありますが、ストーリーの関連はありません(もしかしたらキャラクターのリンクなどがあるかもしれませんが)。
私は過去シリーズは未読のだったので、読む前は多少不安だったのですが、この本からでも十分楽しむことができました。
TSFものとしては舞入冬が妹舞入夏に憑依する精神同居ネタに当たります。舞入夏と舞入冬は体を交互に使い、日常生活を送りながら幽霊と戦うことになります。
収録作1~3話のうち1話(「それ何の骨?」)は舞入夏視点で、大人しい妹の影と彼女に惹かれる少年、そして学校の幽霊にスポットが当てられたシリアスです。
そして舞入冬視点の2~3話(「少年ナイフ」1~2)は一気にコメディテイストに。
ストーリー事態は、追い詰められた少年がナイフを手にし、そこには幼い子どもの幽霊が――という重たいものなのですが、妹の体でも能天気に明るい舞入冬と、舞入夏に惚れたために舞入冬(体は舞入夏)に振り回される十野空家、謎だらけの元口寄せ養護教諭の掛け合いが楽しく、コメディ漫画を読んでいるような気分になりました。
明るい掛け合い、可愛いキャラクター。それと対照的な陰の濃い絵柄に、人の心理を透かしてみせるようなホラーと、色んな要素が混ざり合って、TS抜きにしても面白いマンガでした。
なおこの巻では「少年ナイフ」という物語が非常に気になるところで終わってしまっているのですが、次巻が来月にはもう発売というのも心憎いです。
ただ舞入夏に憑依している舞入冬が、"もともと生まれていない人間"なので、『純愛センセーション』や『with!!』のような、"生きている間の知人との関係"などが描かれているものはありません。
また生まれたときから妹の身体にいるため、女の身体になってどうこうという展開も無いので、変身系の女体化ものが好きな方にもお勧めしづらいかもしれません。
ですが、おとなしい妹の身体で、暴力的で毒舌馬鹿な舞入冬はとても可愛らしく、出番も多数(ヘタすると妹以上?)あります。また、そんな彼女(彼)に振り回される空家とのやり取りもとても面白かったです。
そんなわけで、TSっ娘が活躍するコメディー好きな自分としては大満足の一冊でした。
純TS漫画としては微妙かもしれませんが、可愛く凶悪なTSっ娘に萌えたいという方にはお勧めの漫画です。
ところで幽霊+死んだ兄+精神同居という作品では、他にもチャンピオンの悪霊退治コメディー『ひもろぎ守護神/緋采俊樹』、前述の兄妹ハートフルコメディ『with!!/斎藤けん』などもあります。
どちらも方向性は違いますが、面白いのでお勧めです。
関連感想
兄が妹に憑依するTSF漫画感想記事
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