櫻の一番!-大正小町事件帖-(全5巻)/影崎由那 感想
admin≫
2010/01/29 00:42:37
2010/01/29 00:42:37
![]() | 桜の一番!―大正小町事件帖 (1ノ巻) (ドラゴンコミックス) (2001/09) 影崎 由那 商品詳細を見る |
大正時代の「闇」を斬る、新感覚ミステリー活劇開幕!!
時は大正、文化が華開き町に電灯が灯されるようになった時代。
女学院に通うために上京してきた日ノ森朝見が得意の剣術で闇を斬る。
コミックドラゴンの人気作、コミックスで登場!!(第一巻紹介文より)
大正×女学校×猟奇殺人。
物語は女学校に通うため、主人公の少女・日ノ森朝見が上京するところから始まります。
華やかな女学校の少女たちとともに描かれるのは、連続殺人・人身売買といった大正の「闇」。
この作品では上京したての明るく元気な剣客少女と毒舌眼鏡の三条西操、二重人格少女・岡倉月子が、様々な事件を乗り越え友情を育んでいく様子を、時に明るく時にシリアスに描いています。
そして景次という存在に頼らなければいけなかった月子、誰よりも強く有り続けなければならなかった朝見という2人の少女の「闇」もまた、次第に明かされていきます。
初めは名前も知らなかった2人が、友情とともに成長し過去を乗り越える姿は、痛々しくも力強いものでした。
また口では悪態をつきながらも、2人を支える操も恰好よく(作中では一番非力なのですが、一番強いのもこの子だと思います)、3人がこれからどんな日常を送るのか、ずっと眺めていたくなりました。
大正時代、猟奇殺人(そしてそんな行為を犯すほどの心の闇)、女の子同士の友情が好きな方にお勧めの作品です。
TSFネタについて。
![]() | 桜の一番!―大正小町事件帖 (4ノ巻) (ドラゴンコミックス) (2002/11) 影崎 由那 商品詳細を見る |
華族のお嬢様・岡倉月子(黒髪ロングヘアの和的美少女。4巻表紙参照)が、亡くなった弟・景次というもう一人の人格を持っています。
扱いは「二重人格」なのでTSではないのですが、別人格があくまで「弟」として動くため、弟が姉の月子に憑依しているように見えるのが面白いです。
第1巻登場後は、主人公の友人として毎回登場するようになります。月子と景次の出番は半々くらいですが、恋愛にコメディにと景次の方が目立つ場面は多め。
流石に女の体を使ってどうこうなどはありませんが、正体を隠して気になる女の子のベッドにもぐりこんだり
「女の子ばかりに危険なことをやらせるのもどうかと――」
「忘れてるようだが 一応あんたは女だろ」
などの掛け合いをしたりと楽しかったです。
ところでこの作者さんは、『すとれんじマンション』でも黒髪ロングヘアの女装美人(性転換手術済みなのでTSFか女装か微妙なところですが)を描かれていましたが、こういったキャラクターがお好きなのでしょうか?
関連記事:すとれんじマンション/影崎由那 感想
- 関連記事
-
- 『神のみぞ知るセカイ』TS編、クラブサンデーに掲載
- ぬらりひょんの孫 (9)/椎橋 寛 TSFキャラ感想
- 櫻の一番!-大正小町事件帖-(全5巻)/影崎由那 感想
- 闇の末裔(8)/松下容子 TSF小ネタ
- セキホクジャーナル(全4巻)/小坂理絵 感想 ※Jコミ公開開始