精怪異聞(1)/時任奏 感想
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2009/11/09 00:46:51
2009/11/09 00:46:51
![]() | 精怪異聞 (1) (IDコミックス REXコミックス) (2008/04/09) 時任 奏 商品詳細を見る |
山深い村里に打ち捨てられた社あり。
物書きを生業とする桐江時彦は、こともあろうにその名もなき廃れた社を住居にすることに。
しかしその社にはしっかり祀られた神様がおり、さらにその神様は人ではなく付喪神によって奉られた『造化神雨月尊(つくりかえのて うげつのみこと)』であった……。
はたして神様との同居生活、その行く末は――!?
古風な姿の付喪神に、和服姿の女中少女、大正時代のお嬢様のような時彦の妹・伊空(いそら)などが登場する、少し不思議な現代あやかし噺です。
偶然造化神の力を奪ってしまった物書きの青年・桐江時彦が、彼に付き従う着物メイドの灯火(あけび)、そして時彦に力を奪われた付喪神の神・雨月尊と同居することになるという一話完結ストーリーで、毎回何らかの付喪神が登場します。
この巻だと手足の生えたお釜や箒、人の姿をした刀の付喪神、狛犬と稲荷神の石像などが現れては、主に灯火(善人で常識人なので)を酷い目に遭わせていきます。
といってもあまり害があることはありません。主人公である時彦ののほほんとした性格と、凶暴ではあるものの人のいい雨月尊のおかげで、終始ほのぼのとした空気で進みます。
第1巻には1~4話が収録されているのですが、個性的なキャラクターと丁寧な絵柄、不思議とほのぼのコメディーが入り交じりつつも安定したストーリーと、誰もが楽しめそうな面白い短編ばかりでした。
付喪神ばかりなので、「妖怪がたくさん出るのが好き」という人には向きませんが、物が人に姿を変えたり、ちょっと不思議な作品が読みたいという方にはおすすめです。
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