月夜のフロマージュ(1)/てぃんくる 感想
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2009/10/01 00:00:00
2009/10/01 00:00:00
![]() | 月夜のフロマージュ (1) (角川コミックス・エース 223-1) (2009/02/26) てぃんくる 商品詳細を見る |
あらすじ:ギャルゲー好きな少年・柊自由(ひいらぎ みう)。
ある晩、ゲームの女の子とデートするの夢の中で「バク」を名乗る少女・めありに別の世界に連れて行かれてしまう。しかも身体は女の子になっていて…。
感想:朝目が覚めると、異世界でゲームのヒロインの姿になっていたというTS漫画。
トイレに行けないとか女子更衣室に入ることになり凹む、目隠しでお風呂に入ろうとする、水着を買いに行って海へなどもあり。
表紙を見れば分かりますが、とにかく絵が可愛い!!両面の折込ポスターに4ページもあるカラーページも豪華ですが、漫画の白黒の絵もとても可愛らしいです。
女の子は勿論可愛いのですが、服装もロリータでレースでひらひらと華やかで細かく、1カット1カットがまるで小説のイラストのようです。
登場人物は少なく、主人公のミゥ、強引で強がりな「白バク」の少女めあり、二人の友だちの優しい少女フィユに、「黒バク」の女の子夜璃(るり)の4人と、ちょろっと学校の先生が一人。可愛い女の子だけで、モブにさえ男が一切登場しない百合百合しい作品です。
可愛いイラストと百合な雰囲気が好きなら、買って損はありません。
ただ、第1話から女体化というのはとても嬉しいのですが、TS漫画として見ると多少物足りなくも感じました。
まず、元男であるミゥの言動があまり男に見えないこと。性格は大人しく、すぐ半泣きの赤面症。時々女の子を庇ったりと男っぽさを発揮するものの、物を食べるときや寝起きなどのふとした仕草が、完全に女の子です。可愛いことは本当に可愛いのですが。
イベントも色々ありはするのですが、トイレ場面はカット、入浴も1コマ、初スカート・初下着の感想も無しと、全体的に物足りなく感じました。
また、好きな女の子(ゲームですが)の身体になっているのに、それを使ってやりたい放題などもありません。むしろ、第1話以降は好きな子の身体ということ自体を忘れてしまっているような…。
TS以外でも、キャラクターの心情描写やモノローグが薄く、やはり物足りなく感じました。
ストーリーは、めありの母の失踪や「白バク」と「黒バク」との確執など暗いものもあるのですが、キャラクターの考えていることが今ひとつ伝わってこないため、涙を流していてもあまり悲しそうだと感じられませんでした。
主人公ミゥ自身にしても、好きな相手が最後のキャラクター紹介で分かった程です。ずっと登場し、モノローグも一番多いのに、いつの間に好きになっていたのか分かりませんでした。
イラストの可愛らしさ、雰囲気、設定はどれも好みなのですが、漫画としては物足りない。そんな風に感じました。
ですがストーリーも面白そうですし、絵も好みなので、取り合えず2巻も購入はするつもりです。
絵は本当に可愛らしいので、TSした男の子のイラストを楽しみたい、TSで百合な雰囲気が好き、そしてとにかく表紙が好みだという方にお勧めです。
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