ぎんぎつね(1)/落合さより 感想
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2009/09/28 00:08:26
2009/09/28 00:08:26
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ここは、とある町の小さな稲荷神社。
十五代目跡取・冴木まことは、不思議な能力を持つ神使の狐・銀太郎が見えるのです。
ですが、このお狐様、口は悪いしヤル気もない。
おせっかいな性格のまことは、その能力を人のために役立てようといたしますが…。
さて、神様の杜で、今日は何が起こりますやら――。 (裏表紙あらすじより)
神使の狐と女子高生のまこととの日常漫画です。
登場するのは神使の銀太郎、回想のみ登場する相棒狐・金太郎。よその神社の狛犬2匹に、亀の神使も1話登場します。
神使は登場しますが、あまり神様(の使い)漫画という雰囲気はなく、どちらかといえば獣人と女の子の恋愛未満な日常と、女の子同士の友情といったものがテーマになっているようです。
作中では、神様や稲荷神社の決め事といった内容は少なく、銀太郎が見えない宮司やおばあさん、大工など、人間視点からの神様との接し方が中心で描かれています。
神様を思う人の言葉は興味深く、また神社という舞台の雰囲気は伝わってきましたが、「神様」が登場する漫画としては、多少物足りなくも感じました。
たとえば、神使である銀太郎は、神様(の使い)というよりは狐の姿をしたでかい青年という印象のほうが強く、非常に人間くさいキャラクターで、思想的なことを積極的には語ろうとしません。
むしろ不思議なものが全く見えないまことの父親が、本質を見たような言葉が多いのが面白いです。
ぎんたろうの神使のお役目などといったことについては、今後に期待したいです。
ストーリーは、まことと友人の日常に、銀太郎が巻き込まれるというものが多いです。
まことは、銀太郎曰く「うるさい、すぐよいこぶる、おせっかい、バカ女」なのですが、彼女の性格をいい子ととるか、よいこぶりっ子と感じるかで、作品への印象が変わる気がします。
神様漫画よりは、高校生の女の子たち+狐獣人の、ちょっと不思議な日常もの作品が読みたい方にお勧めです。
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