児童ポルノ禁止法改正案は、本当に廃案されるのか

「性暴力ゲームの規制強化に向けた提言」
現在、日本では、女性や子供に性的な暴力を与えることで性的興奮を得る凌辱的ゲームが存在し、インターネット等で流通している。本年２月には日本で製造された性暴力ゲームの存在がイギリス議会において問題視され、国際人権団体からも批判が寄せられている。

「レイプレイ」というエロゲがイギリスのAmazonで出品されたのを発見した規制派議員が国会でこれを追求したという事件です。しかしこれで販売会社を責めるのはお門違いというもの。
なぜなら、日本の成人向けゲームのほとんどが「国内販売」の作品です。この「レイプレイ」というゲームも例にもれず、あくまで日本国内で販売されることを目的として作られており、海外で販売するのは禁止されているからです。
法律は国によって違うのですから、日本の法律に合わせて作られたゲームが、イギリスで問題になるのは当然でしょう。だからこそ禁止されているのです。それなのに流通ではなく、「違法性のない」日本での制作・流通を規制というのは、単に規制したいだけの人が、イギリスの問題を言い訳にしているようにも見えます。

問題となった性暴力ゲームは、業界団体による法的拘束力のない自主的な審査を経て流通しており、これを受け同団体の審査基準は見直されたものの、全面的に規制を実施する環境は整っていない状況である。
違法性はないのですから、審査基準を見直す必要もない筈。そして性暴力が問題と言っているのになぜ「全面規制(当然暴力のないものも含む)」へと飛ぶのか。

そこで、自民党女性局は、勉強会にて議論を重ねた結果、女性や子供たちを守るための政策や取組みとして以下の項目を強く要請する。
性的ゲームを好む人間が、レイプや殺人犯という根拠はありません。マスコミが成人ゲームオタクの犯人像を創り上げた事件ならありましたが。

記
一、 性暴力ゲームを含む有害ソフトやインターネットによる有害情報、有害サイト、有害メールを規制するために、罰則規定を含む法体系の整備を早急に図る。
一、 インターネット等で性暴力ゲームを含む有害ソフトが不正に流通することのないよう、製造メーカーや流通業者への指導・管理体制を強化するなど流通防止対策を積極的に推進する。
一、 インターネットにおけるわいせつな文書、図画や児童ポルノ等に対しては、インターネット接続業者によるブロッキング等の実施や、フィルタリングの利用促進などを図り、現行法内での取り締まりを強化することで、子供を取り巻く環境を改善する。
一、 青少年の健全な育成環境を整備するために「青少年健全育成基本法」を早期に制定し、総合的かつ効果的な青少年対策を推進する。

そもそも憲法21条に違反している気がしますが、特に気になったのは
> 有害情報、有害サイト、有害メールを規制
具体的にどういったものが問題かがありませんから、対処のしようがありません。先の児ポで問題になった冤罪も起こりそうです。
> わいせつな文書、図画
これ児童ポルノは指していないですよね?勿論児童が見れる環境は問題です。しかしこれへの対処は次の項目にある「ブロッキング等の実施や、フィルタリングの利用促進」で行われるべきで、成人から成人に発せられた情報まで取り締まる必然性はありません。
> インターネット等で性暴力ゲームを含む有害ソフトが不正に流通することのないよう、製造メーカーや流通業者への指導・管理体制を強化するなど流通防止対策を積極的に推進する。
これも「レイプレイ」同様、会社を責めるのはどうかと。自社のソフトを積極的にDLさせようとする企業はありません。ドラクエ９のマイコン問題を考えてもらえたら分かりやすいです。


なお、この規制を出された方の一部は、「ポルノ・買春問題研究会（APP研）」に協力されています。
成人向ゲームへの言及(APP研（ポルノ・買春問題研究会）メンバーのwikiより(既に削除済み)
近年になって、テレビ東京などでは「ToHeart」「クラナド」などの「エロゲ」をテレビアニメ化して、視聴率を確保しています。
これまでの主人公は男性、攻略する客体が女性であったセックスゲームを、改変して、主人公を女性、もしくは主人公の恋人が女性とし、テレビ用に客体を昇格させてる事によって「美少女ゲーム」を「少女漫画」という位置づけでテレビ放映が可能になりました。
それでも、男性側は「一般的な男性像」であり、女性側は「天然キャラ」として可愛がる、守られるべき存在であるという差別の構図は残ったままです。

> 主人公を女性、もしくは主人公の恋人が女性とし、テレビ用に客体を昇格させてる事によって「美少女ゲーム」を「少女漫画」という位置づけでテレビ放映が可能になりました。
主人公を女性に改編して放映された「美少女ゲーム」なんて恋姫・無双しかしりません。「少女漫画」
への位置づけというのも意味が分かりません。
> 男性側は「一般的な男性像」であり、女性側は「天然キャラ」として可愛がる、守られるべき存在であるという差別の構図は残ったままです。
女性向けの作品では男性がイケメン、女の子は平凡というのが古来よりのお約束だったと思います。男性向けの作品が女性差別ならば、女性向けの作品は男性差別でしょう(最もBLなどでは「男尊女卑」嗜好のものも多いようですが)。

そもそも
> 「クラナド」などの「エロゲ」をテレビアニメ化
クラナドはエロゲじゃありません。