CYNTHIA THE_MISSION(シンシア ザ ミッション)/高遠るい 感想
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2009/06/15 00:05:34
2009/06/15 00:05:34
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※多少グロテスクな表現あり
粗筋:香港伍龍会に所属する暗殺者兼女子高生・シンシアは、ある任務で師父と戦い命を奪ってしまったことから、殺すことへの迷いを持ち始める。後日、組織日本支部襲撃犯暗殺のため編入した高校で心やさしい少女・高野果苗と交流を深めるが、彼女は暗殺者・弑というもう一つの人格を持っていた。自分の生き方に疑問を感じたシンシアは香港伍龍会を脱走するが、組織によって追われる身となってしまう(Wiki改編)。
感想:女性キャラ最強!な格闘漫画です。サドっぽい女の子が好きな人より、血まみれになって楽しげに笑うようなヒロインが好きな人向けのキャラが4人います。
1人目:一見穏やかな少女高野果苗。弑という暗殺者の少年の人格を持ち、自分の敵は徹底的に苦しめぬいて殺害する。
2人目:異常なまでに高い身体能力を使い、暇つぶしに他者を壊すシンシアの姉シベール・ロウ。
3人目:素手での殴り合いが大好きで、自分の一撃を必中させる「魔弾」を持つ正義漢・久我阿頼耶。
4人目:動機のない殺人がただの「破壊」であるかを確認するため無差別殺人をくり返す天才児・中塚侑実子(ゲストキャラ)
他にも、Sではありませんが、視線での暗示により他者を支配する「邪眼使い」教師・紫水ほたる、シベールと愛人関係にあり、彼女に心酔している少女暗殺者・ブリギットが登場します。
ともかくヒロイン勢が強いです。逆に5巻までに出てくる男性キャラは基本的に死にます(女の子も死にますが)。唯一運命を操るチート技「絶対運命改変拳(デスティニー・ファウスト)」を持つ高校生ボクサー・島原カルロスだけ生き残っていますが、頻繁に酷い目にあっています。あとこの漫画唯一の純愛担当キャラでもあります。
主人公シンシアも強いのですが、強い敵と戦う→ぼこぼこにされる→どうにか倒す→さらに強い敵と戦う→ぼこぼこにされるを繰り返すので、あまり強さが感じられません。苦悩する描写が多いので余計にそう感じるのかも。
バトルものや格闘技としての暴力ではなく、4巻まではガチで殺し合う上、自白の強要、憎悪、単なる趣味などで主人公や周囲の人間、敵、全く関係ない人などが甚振られ、血が噴き出したり腕が飛んだりするので、苦手な人は避けた方がよいと思います。
大体は日常で笑わせ、殺戮で落とし、血まみれバトルといった流れ。一方で暗い過去を抱える心情描写などが描かれることもあり、コミカルなノリと血が噴き出すバトルに悲鳴が渾然としたカオスを作り出しています。
ちなみにバトルシーンですが、ありえない感じの技と大仰な解説が乱舞しており、途中から分裂やら予知やら使い始めたテニスの王子様を彷彿とさせます。「絶対運命改変拳」など突っ込まずにはいられない技もありますが、銃の弾より速く動き、全身の骨を砕かれても回復するような人ばかりなので、そういう世界なんだと思ってください。
5巻からはシンシアが通う学校で5vs5の無差別格闘技タイトルマッチをくり広げることになります。とんでも技解説にド派手すぎる実況まで加わって非常に燃えます。6巻はほたるとカルロスが主役の番外編です。
9巻ラストには「第一部完」の文字がありますが、深い意味はなく、格好いいからノリで書いてみた雰囲気です。続編が出るかは不明。
女の子が血を吐き腹をえぐられながらも闘う姿が好きな人、イっちゃってる女の子に色気を感じる人、とんでも技解説と派手な実況で興奮できる人にお勧めです。
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