フダンシフル!(1)/もりしげ 感想
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2011/05/31 21:51:32
2011/05/31 21:51:32
腐男子女装コメディ「フダンシズム」の続編「フダンシフル!」が発売されました。
舞台が中学から高校に変更されていますが、キャラはほぼそのままで変更ありません。
また、フダンシズムでは他校で絡みの少なかった松本部長の妹・刹那、関西女子十河まさきがレギュラー化しています。
濃厚なオタク・腐女子ネタは相変わらずですが、部活設立など高校生らしいイベントも多く学園コメディとしても楽しめました。
フダンシフル!(1)/もりしげ/ヤングガンガン連載中/学園コメディ/オタク/腐女子/女装
既刊:フダンシフル2巻感想
僕らの青春はこんなにも輝いてる!
『フダンシズム─腐男子主義─』待望の高校編スタート! ちょっぴり大人になったみんなが、漫研部を設立して、居場所を確保して、それから……恋に同人、果ては葉書でネタ投稿まで? より賑やかになった世界で、若人達の青春密度は増し増し!!
前作単行本未収録の和装大会話『恋かな“和”ぬ一日』も収録!
ヤングガンガンで連載されていた「フダンシズム」の続編です。
「フダンシズム」の紹介を下記に書いているので、未読の方は先にそちらを見ていただけると良いかもしれません。
以下、フダンシズム既読の方向け感想になります。
フダンシフル!感想
卒業式で終わったフダンシズムの続き「フダンシフル」では、入学式からのスタートになります。
1巻では新レギュラーの十河まさき視点、そして高校になかった漫研を松本部長と清川そして松本部長の妹・刹那が作ろうとする話が中心になっています。
漫研部員となる主人公?宮野数と、数狙いの十河まさき、東峰弥京、さらに腐女子の小西望、六徳カナエの描写も多く、ちょっとした群像劇のようにも見えました。
数が話の中心になることは少ないのですが、それでも「ウズメコスプレ」「私服ロリータワンピース」「メイド服」「和服」と女装は充実。

ウズメコスで女性陣にセクハラされたり、ロリータ服で松本部長と2人っきりになってしまったり、女の子として六徳さんの家に遊びに行ったりと面白い話が多いです。

また数だけでなく、松本部長女装回まであったのも嬉しかったです。
こちらは4話「漫研部誕生!!」の回だけなのですが、会話も多く該当ページも21ページありました。
徹底的に正体を隠しているアマネと、周囲に強制的に女装させられているせんりと状況が全く違うのも面白いです。
女装的にも大満足なのですが、話もとてもよかったです。
私は元々「げんしけん」や「生徒会の一存」、「辣韮の皮」のようなオタク学生の駄弁りコメディが大好きなのですが、この作品だと部活設立などエネルギッシュな雰囲気もあります。
今まで漫研を外から眺めていた数・六徳さん・東峰さんが、同じ漫研部員になって、「学園漫画」という雰囲気が強くなっているように感じました。
またモブに至るまで濃い性格の少年少女ばかりですが、憎めない性格ばかりなのでトランプをしたり話し合いをしたりというちょっとした会話まで、読んでいて楽しかったです。
単行本では、連載時のカラーページも全てカラーで収録されているようで、第1話の冒頭カラー4ページに加え、第6話のカラー4ページ、おまけのカラー4ページもそのまま収録されていたのも嬉しかったです。
あえて難点をあげるとすると、フダンシズム途中から進行していた小西望の空気化がさらに進行していることでしょうか。
元々腐女子ということ以外はノーマルな性格なので、周囲のどぎついキャラに埋もれてしまっている感じがしました。
腐女子用語解説の「姐さん講座」や、てんみこ4コマがなくなってしまったのも残念でした。
とは言え、全体としてはとても面白い漫画なので、フダンシズムが好きだった方は元より、正体を隠して女装する話や明るいオタクコメディが好きな方、コミカルな青春群像劇が好きな方にもおすすめです。
フダンシズムについて
公式粗筋:私立賢帝學院(けんていがくいん)中等部2年・宮野数(みやのあまた)は、人から「完璧王子(パーフェクトプリンス)」と呼ばれる、正に完全無欠な少年。──だが、実は誰にも言えない恋の悩みを抱えていた・・・。そんなある日、同人誌即売会に参加しようとしていた姉が熱を出し、数は代役として女装させられ会場に連れて行かれてしまう! ──何もかも初体験の彼を待ち受けていたのは・・・運命の出会いだった!!
片思い中の腐女子・小西望と女装姿(アマネ)で友人になってしまった完璧王子・宮野数のオタクコメディです。
元々姉の頼みで腐女子イベントで女装して売り子をしたことから始まった女装ですが、その後望と遊んだり、イベントに参加するなどで次第に自分から女装していくようになります。
さらに女装だけでなく腐女子なイラストを書いてみたり同人誌を読んだりと腐女子化も進行…という女装オタクコメディです。
なお、主人公以外にも漫研部員が女装やコスプレをしたり、男装レイヤーが登場したりと主人公以外にも該当シーンが多い作品です。
腐女子ネタがとにかく多い漫画ですが、漫画上では二等身の可愛らしいキャラクターで描くなど、BLネタが苦手でも大丈夫なように配慮されています。
また腐女子を題材にした作品だと、実際にある漫画のタイトルをパロディ化したものが多いですが(妄想少女オタク系なら「鋼の王子様」など)、この作品だと「げんしけん」の「くじびきアンバランス」のように「おまかせ☆てんてる」という作中作が使われているのも特徴的です。
またBLネタを大量に詰め込む一方で、女性陣のサービスシーンを随所に仕込んでくるなど青年誌らしい部分もありました。
なお1~3話まで公式ページで試し読みができます:http://www.square-enix.co.jp/magazine/yg/introduction/fudanshi/
ちなみに連載中にがんがん絵柄もキャラも可愛く進化(特に初期はモブでしかなかった漫研部長の萌えキャラ化はすごい)しているので、同じく公開中のフダンシフル!1話と比較すると面白いかもしれません。
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※どちらも主人公の女装があります。
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※もりしげの女装&女体化ピンナップ収録。可愛いです。
げんしけん二代目の壱(10)/木尾士目 感想
※一代目で女装コスプレ、二代目からはレギュラーで女装腐男子が登場します。
舞台が中学から高校に変更されていますが、キャラはほぼそのままで変更ありません。
また、フダンシズムでは他校で絡みの少なかった松本部長の妹・刹那、関西女子十河まさきがレギュラー化しています。
濃厚なオタク・腐女子ネタは相変わらずですが、部活設立など高校生らしいイベントも多く学園コメディとしても楽しめました。
![]() | フダンシフル!(1) (ヤングガンガンコミックス) (2011/05/25) もりしげ 商品詳細を見る |
既刊:フダンシフル2巻感想
僕らの青春はこんなにも輝いてる!
『フダンシズム─腐男子主義─』待望の高校編スタート! ちょっぴり大人になったみんなが、漫研部を設立して、居場所を確保して、それから……恋に同人、果ては葉書でネタ投稿まで? より賑やかになった世界で、若人達の青春密度は増し増し!!
前作単行本未収録の和装大会話『恋かな“和”ぬ一日』も収録!
ヤングガンガンで連載されていた「フダンシズム」の続編です。
「フダンシズム」の紹介を下記に書いているので、未読の方は先にそちらを見ていただけると良いかもしれません。
以下、フダンシズム既読の方向け感想になります。
フダンシフル!感想
卒業式で終わったフダンシズムの続き「フダンシフル」では、入学式からのスタートになります。
1巻では新レギュラーの十河まさき視点、そして高校になかった漫研を松本部長と清川そして松本部長の妹・刹那が作ろうとする話が中心になっています。
漫研部員となる主人公?宮野数と、数狙いの十河まさき、東峰弥京、さらに腐女子の小西望、六徳カナエの描写も多く、ちょっとした群像劇のようにも見えました。
数が話の中心になることは少ないのですが、それでも「ウズメコスプレ」「私服ロリータワンピース」「メイド服」「和服」と女装は充実。

ウズメコスで女性陣にセクハラされたり、ロリータ服で松本部長と2人っきりになってしまったり、女の子として六徳さんの家に遊びに行ったりと面白い話が多いです。

また数だけでなく、松本部長女装回まであったのも嬉しかったです。
こちらは4話「漫研部誕生!!」の回だけなのですが、会話も多く該当ページも21ページありました。
徹底的に正体を隠しているアマネと、周囲に強制的に女装させられているせんりと状況が全く違うのも面白いです。
女装的にも大満足なのですが、話もとてもよかったです。
私は元々「げんしけん」や「生徒会の一存」、「辣韮の皮」のようなオタク学生の駄弁りコメディが大好きなのですが、この作品だと部活設立などエネルギッシュな雰囲気もあります。
今まで漫研を外から眺めていた数・六徳さん・東峰さんが、同じ漫研部員になって、「学園漫画」という雰囲気が強くなっているように感じました。
またモブに至るまで濃い性格の少年少女ばかりですが、憎めない性格ばかりなのでトランプをしたり話し合いをしたりというちょっとした会話まで、読んでいて楽しかったです。
単行本では、連載時のカラーページも全てカラーで収録されているようで、第1話の冒頭カラー4ページに加え、第6話のカラー4ページ、おまけのカラー4ページもそのまま収録されていたのも嬉しかったです。
あえて難点をあげるとすると、フダンシズム途中から進行していた小西望の空気化がさらに進行していることでしょうか。
元々腐女子ということ以外はノーマルな性格なので、周囲のどぎついキャラに埋もれてしまっている感じがしました。
腐女子用語解説の「姐さん講座」や、てんみこ4コマがなくなってしまったのも残念でした。
とは言え、全体としてはとても面白い漫画なので、フダンシズムが好きだった方は元より、正体を隠して女装する話や明るいオタクコメディが好きな方、コミカルな青春群像劇が好きな方にもおすすめです。
フダンシズムについて
公式粗筋:私立賢帝學院(けんていがくいん)中等部2年・宮野数(みやのあまた)は、人から「完璧王子(パーフェクトプリンス)」と呼ばれる、正に完全無欠な少年。──だが、実は誰にも言えない恋の悩みを抱えていた・・・。そんなある日、同人誌即売会に参加しようとしていた姉が熱を出し、数は代役として女装させられ会場に連れて行かれてしまう! ──何もかも初体験の彼を待ち受けていたのは・・・運命の出会いだった!!
片思い中の腐女子・小西望と女装姿(アマネ)で友人になってしまった完璧王子・宮野数のオタクコメディです。
元々姉の頼みで腐女子イベントで女装して売り子をしたことから始まった女装ですが、その後望と遊んだり、イベントに参加するなどで次第に自分から女装していくようになります。
さらに女装だけでなく腐女子なイラストを書いてみたり同人誌を読んだりと腐女子化も進行…という女装オタクコメディです。
なお、主人公以外にも漫研部員が女装やコスプレをしたり、男装レイヤーが登場したりと主人公以外にも該当シーンが多い作品です。
腐女子ネタがとにかく多い漫画ですが、漫画上では二等身の可愛らしいキャラクターで描くなど、BLネタが苦手でも大丈夫なように配慮されています。
また腐女子を題材にした作品だと、実際にある漫画のタイトルをパロディ化したものが多いですが(妄想少女オタク系なら「鋼の王子様」など)、この作品だと「げんしけん」の「くじびきアンバランス」のように「おまかせ☆てんてる」という作中作が使われているのも特徴的です。
またBLネタを大量に詰め込む一方で、女性陣のサービスシーンを随所に仕込んでくるなど青年誌らしい部分もありました。
なお1~3話まで公式ページで試し読みができます:http://www.square-enix.co.jp/magazine/yg/introduction/fudanshi/
ちなみに連載中にがんがん絵柄もキャラも可愛く進化(特に初期はモブでしかなかった漫研部長の萌えキャラ化はすごい)しているので、同じく公開中のフダンシフル!1話と比較すると面白いかもしれません。
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