廃墟サークル(1巻)/渡辺ゆうな(原作:ゆうき あずさ) 感想
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2011/04/27 23:18:39
2011/04/27 23:18:39
![]() | 廃墟サークル 1巻 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス) (2011/04/25) 渡辺 ゆうな:漫画 ゆうき あずさ:原作 商品詳細を見る |
俺の名前は御堂真理亜。だけど、一年ほど前は市ノ瀬零と名乗っていた。
市ノ瀬零という人間は、特別な存在だった。市ノ瀬グループという大企業の従業員が大半を占める企業都市、瀬川。
零はその「市ノ瀬」家の跡取りと目されていた。けれどその輝かしい未来は、消え失せてしまう。
零は新しい名前と新しい性別、そして三億円の手切れ金を与えられ、市ノ瀬から追放されてしまったのだ。
復讐心を持ったところで、たった一人で何が出来る? 死を覚悟して街を彷徨ううち、真理亜はとある廃墟に出会う。
そこには、一つのコミュニティ……少年達の秘密基地が存在していた!
ゆうきあずさと渡辺ゆうなの新コンビが贈る、反逆の物語、ついに始動!!
大企業市ノ瀬グループの一人息子として順風満帆な生活を送っていた市ノ瀬零。
しかし旅客機の事故での手術によって、後継者の座を奪われ市ノ瀬グループからも追放されてしまう。

一度は死を覚悟した零。
しかし建築途中で放置された廃墟ビルで、市ノ瀬グループと戦うグループがあることを知り、彼らとともに復讐を誓う……というのが1話の流れです。
7日間という決められた時間の中で少年達の友情と大人(企業)との戦いを描くという、ほんのり「ぼくたちの7日間戦争」を連想するストーリーです。
第1話だけだと企業と少年達のサスペンスに見えるのですが、2話以降は主人公の御堂真理亜(=零)とグループの少年達の交流が中心になります。

↑少年達の仲間になるため演技する零
1巻でも企業の権力者を引っ張り出すために画策しネットを使用して戦おうとするという場面がありますが、どちらかと言えばささいな日常のことにウエイトが置かれています。
1話で引き込まれた分、いつも同じような昼食を作るグループの一人に代わって真理亜が料理を作り、そのことを責められる(そしてそのまま2巻に続く)といった、あまり重要ではなさそうなことにページが割かれていたので、少し拍子抜けしてしまいました。
現時点ではまだ動くことが出来ないという説明もあったのでしょうがないのかもしれませんが、2巻以降はもっと派手な動きが出て欲しいところです。
そして目当てだったTSFなのですが、正直微妙な印象を受けました。
まず主人公がTSFした理由が良くわからない。緊急手術で女の子になるというとんでもない事態なのですが、全く説明がないまま放り出されてしまう上、何より零自身が家を追い出されたことばかり気にして女の子になったことは気にしていません。
男ばかりのグループに飛び込んだ後も、女になってどうこうというイベントは一切なく、作中では2日ほどは経っているはずなのですが、入浴・トイレ・着替えといったお約束は全く描写されないまま進んでしまいます。
また真理亜があっさり女言葉を使いこなしているのにも、少し違和感を覚えました。
まだ第1巻なのでよくわかりませんが、現段階だとストーリー・TSF両方で微妙な作品だと思いました。
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